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「知らなかった」では済まされない、ソフトウェアの違法コピー。莫大なライセンスコスト削減と、合理的な学習効率の維持はどうすれば? K大学(学生数:13,000名)

背景

近年、ソフトウェアの違法コピーなどにより、企業をはじめ官公庁や学校法人などが摘発される事件が相次いでいる。ライセンスの権利保護団体・BSAの調査によると、日本における2008年の違法コピーの損害額は1,700億円に上る。ソフトウェアベンダ各社はこの事態を大きく問題視しており、アドビシステムズやマイクロソフト、オートデスクなどはBSAに加盟し、啓蒙活動に力を入れている。

ひとたび訴訟に至れば、賠償金の支払いだけではなく社会的信用の失墜も免れられず、そのリスクは非常に高い。特に大学の教育現場にとっては、上記3社のソフトウェアは使用頻度が高いために一層の注意が必要である。社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会の調査によると、教育機関ではこの10年間に、実に200件以上の内部告発が行われている。

課題・問題

900本はムダに!?大学経営を圧迫する、ソフトウェアの莫大なライセンスコスト・・・

大学教育におけるPC利用が必須となって久しい現在、PCは講義や実習での使用から、レポートの提出、履修登録まで、あらゆる面で大学の日常を支えています。総合大学として文学部、経済学部、法学部をはじめ、工学部、医学部、芸術学部までを有するK大学でも、複数の校舎と教室に計1,000台の教育端末(PC)を設置していました。

画像しかし、多くの学生に活用される一方で、多数設置されたPCは頭の痛い問題を生み出していました。同大学では、各カリキュラムの要請に応えるため、計170種類のソフトウェアを導入し、どの教室でも使用できるよう、学内の全PCにインストールしていました。その結果、ライセンス費用だけでも莫大なコストがかかり、しかも多くのムダも生じていたのです。

こうした状況ついて、同大学情報管理センターのF准教授はこう語ります。
「これまでは、PCの台数をベースに、必要なライセンス数を購入していました。単純に言えば、すべてのソフトウェアを1,000本ずつ購入していたわけです。しかし、PCすべてを同じ環境にしたとはいえ、1,000人の学生が同時に使用することはまずあり得ません。各講義の履修生の数にもよりますが、実際に同時使用される本数は多くてもせいぜい100人分程度でしょう。」

F准教授の指摘をそのまま当てはめると、実に900本分のライセンス費用はムダな投資ということになります。膨らみ続けるライセンス費用は徐々に見過ごせない規模に膨れ上がり、ライセンスにかかるコストを圧縮することは、大学経営が厳しさを増す中での大きな課題となっていました。

懸念すべきは、「学習効率の低下」と「違法コピー」による訴訟リスク・・・

しかし、明らかに過剰な出費と分かっていても、インストール数を制限すれば、学習効率を下げることになりかねません。この点について前出F氏はこう強調しています。
「工学部や芸術学部が使用するソフトには高額なものも多くあります。しかし、いくらコストが重要課題とはいえ、あくまで優先すべきは教育のクオリティと効率性です。仮に、インストールPCをある教室に限定すれば、広いキャンパス内で学生が移動、または待機せねばならず現実的とは言えません。」

さらに危惧されたのは、ソフトウェアの不正使用です。学内に分散した1,000台ものPCにおいて、いつ、どの教室で、誰が、どのソフトウェアを使用したかを常に把握するのは困難です。もしインストール数を制限すれば、大学側の知らないうちに誰かが違法コピーを犯す危険性は十分にありました。

定期的に監査を入れ、学生課の協力を得て年に何度か啓蒙活動を行うなど、一通りの対策は行っていたものの、利便性が低下すれば違法行為が行われるリスクは常につきまといます。軽い気持ちで行った違法コピーが学校中を巻き込んだ事件に発展し、莫大な賠償金と信用の失墜につながった例も数多く存在します。

「学習効率を下げることなくライセンスコストを圧縮することと、違法コピーを未然に防ぐこと。」この2つの課題はF氏の肩に重くのしかかっていました・・・。

課題・問題のポイント

  • 稼働数に関係なく、学内の全PCに導入しなければならないソフトウェアライセンスが莫大なコスト

  • 必要な時に必要なソフトウェアを使用できる環境は、学習効率を維持するために必須

  • ソフトウェアの不正使用による訴訟リスクは甚大であり、違法コピーは未然に防ぎたい

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