アップ/ダウングレードなど難解なライセンス管理。違法コピー撲滅と工数削減を両立したカギは「脱・人力」。 情報システム業A社(従業員数:500名)
背景
昨今、企業や官公庁、各種団体におけるソフトウェアの不正コピーが問題視されている。ソフトウェアの著作権利保護活動を行っているACCS(社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会)やBSA(BUSINESS SOFTWARE ALLIANCE)らの活動も活発化しており、抜き打ちでライセンス管理に関する調査依頼があるケースも増えているようだ。2007年には著作権法が改正され、違反した法人への罰金上限が3億円まで引き上げられるなど、よりライセンス管理におけるコンプライアンス遵守が求められている。
課題・問題
把握し難いライセンスの裏に、見えない損害リスクの脅威
システムインテグレーションからパッケージ開発までを手がけるA社は、複数の拠点に従業員500名を抱える業界の中堅メーカー。Microsoft Officeをはじめとして、セキュリティ系ソフトウェアなど多くのアプリケーションを利用している同社では、各クライアントPCにインストールされたソフトウェア管理の見直しに迫られていました。というのも、ある同業会社にソフトウェアメーカーの監査が入り、ライセンス管理の報告資料提出までに数ヶ月という膨大な工数を要した上、違法コピーの発覚から厳しい処罰を受けたからです。
同社システム管理部門でPC管理を担当しているS氏は、次のように述べています。
「以前は、クライアントPCの管理をExcelベースの台帳で行っていました。人手ではインストール調査や台帳作成に工数がかかる上に、正確性も欠けます。万が一、不正コピーが発覚すれば、損害賠償や社会的信用の失墜など、多大なダメージを受けかねません。」
600台のPCに2,000本ものライセンス数。バラバラで複雑な形態に、膨らむ管理工数・・・
不正コピーを防ぐ最良の方法は、定期的に使用状況をチェック・把握することです。システム管理部門がわずか5名と人的リソースの少ない同社では、IT資産管理の専任を配置することもできず、業務の合間を見て管理していましたが、同社の保有PC台数は600台近く。
しかも、複数の拠点を構えていて購入ライセンス数は2,000本にも上ります。その作業負担は、本来の業務に支障が出るほど膨れあがっていました。その煩雑さの理由として、次の点が挙げられました。
Microsoft Officeなど、アップ/ダウングレードやOS切り替え使用を許可するメーカーもあり、ライセンス形態がバラバラ
バージョンごと/OSごとの購入が基本となる一方で、上記のようなケースも多々あり、メーカーごとに異なる複雑なライセンス体系を把握するのは困難を極めました。また既成のライセンス管理ツールも、現場ではほとんど役に立たなかったと言います。
メーカー提供の管理ツールは、複数のOS環境が設定されたPCを想定しておらず、アプリケーションが正確にカウントされない
大半の管理ツールは、Windows対応のみで、Mac環境では適用されない
不正コピーによる法的リスクを回避したい一方で、ライセンス管理にまつわる管理工数は膨大で、解決策を見出せずにいたのです。
課題・問題のポイント
各PCにインストールされているソフトウェア数を把握できず、不正コピーのリスクが存在
複数拠点にわたる600台ものPCに、人的な管理手法では作業負担と不正確さが限界
2,000本ものライセンス数かつメーカーごとに異なる複雑な形態の把握が困難
複雑なPC構成環境では、正確にカウントできないライセンス管理ツール